パッケージ幸福論 今年は日本酒! 2015年 11月15日~11月23日
この展覧会のメンバーは全員パッケージデザインのプロフェッショナルです。プロフェッショナルっちゅうことは、パッケージデザインを「仕事」としてやってる、っちゅうことです。ほんで「仕事」としてやる、っちゅうのは、どなた様かの要望をデザインで満たす、っちゅうことなんです。どんな要望かと言うとたぶん一番多いんが「売れるようにしろ」っちゅう要望やと思います。メンバーのほとんどが大量生産品を扱ってる。大量生産品は大量に売ってなんぼ。「仕事」としてやる以上「売れるようにしろ」言われたら売れるようなデザイン考えなあかんのです。「いや売れへんでもええから美しいもんつくりましょうや」とかほざいたらどつかれて終わりです。要望に答えるんが「仕事」やねんから、要望には答えなあかんのです。そのためにデザインはあるんです、「仕事」としてやる以上。
そやけど。
要望に答えんのが「仕事」としてやるデザインやねんけど、要望に答えんのがデザインのすべてか?いや、ちゃうやろ、とぼくは思うんです。ナンカある。デザインにはもっとナンカあるんちゃうか?とぼくは思うんです。ほんで、その「ナンカ」は、究極的には人間の幸せと関係してくるんとちゃうか?という妄想が膨らみ始めるんです。売るだけやない「ナンカ」伝えるだけやない「ナンカ」整理するだけやない「ナンカ」人間の幸福に関係してくる「ナンカ」
パッケージ幸福論。
はこの「ナンカ」を求め続ける旅です。いつも「仕事」としてパッケージデザインをやっているメンバーたち。彼ら彼女らと長くつきあってきてわかったんは、全員ほんまに「まじめで素直」や、っちゅうことです。そやからか長年やっててなかなか「ナンカ」とはナンカ?という答えが出えへん。今年も出えへんと思います。でも、この「ナンカ」を求め続ける明るさが彼ら彼女らの取り柄です。
今回のテーマは「日本酒!」
第一回の「米」から七年。うまく酵母が働いてくれたら美味しい「日本酒!」が生まれるはずです。その旨味の中に「ナンカ」が潜んでんのんちゃうか?という期待と希望を懲りずにぼくは抱いてまんねん。
なかじましんや
[ 参加デザイナー ]
赤井尚子(コーセー)
石田清志(underline graphic)
井上大器(ソニー)
大上一重(鹿目デザイン事務所 )
籠谷隆(大日本印刷)
近藤香織(資生堂 )
田中健一(アンファー)
長崎佑香(資生堂)
廣瀬 賢一(ソニー)
山﨑 茂 (コーセー)
湯本 逸郎(花王 )
[ 2015年の出来事 ]
五輪エンブレム問題
マイナンバー制度が開始
パリ同時多発テロ事件が発生