パッケージ幸福論2022自分と自分」 2022年 10月23日〜11月6日

「パッケージ幸福論」というプロジェクトは2008年、パッケージデザイナーの大御所鹿目尚志先生 (2017年に逝去)の発案でスタ ートしました。鹿日先生は、若手のインハウス パッケージデザイナー(メーカーなど企業に所属する企業内デザイナー)に声をかけて「普段、会社の中の仕事では発揮できていないであろう創造性の発出」に期待して展覧会をスタートさせました。その際、鹿目先生は展覧会ディレクターとしてCM ディレクターである僕、なかじましんやを指名しました。展覧会のディレクション ・ ・ ・僕はたんなる自由演技の発表会に終わらせるのはもったいない、と思い、「パッケージ幸福論」というお題を掲げました。 デザイ ンと人の幸福との関係を探るという大命題のもと、毎回テーマを定めてその解答としての作品を展示して世に問う、という展覧会を開催してきました。

以来メンバ ー たちは「パッケージ幸福論」でユニークな作品を発表しつつ、普段は仕事として様々な課題にデザインで応える毎日を送っています。展覧会用の「自分」とお仕事用の「自分」がいる。どっちがほんまの「自分」なんや? 展覧会がスタートしてから14年、ここであらためて自分の中にいる二人の「自分」をテーマにすることにしました。14年のあいだに「自分」は変わったのか変わらなかったのか。一方の「自分」はもう一方の「自分」に何か影響を与えたりしたのかしなかったのか。この「自分」があの「自分」の足を引っ張っていないか、あるいはこの「自分」があの「自分」を応援してくれたりしてへんのか ・ ・ ・ 「自分」 と「自分」を見つめ直すことはある意味この「パッケージ幸福論」という展覧会の本質に迫るものになるかもしれません。

今の「自分」は幸福なのか。何が「自分」の幸福なのか。 パッケージ幸福論 「自分と自分」いろんな「自分」の思いを感じていただければ、と思います。