パッケージ小学校 2013年 8月25日~9月15日

「パッケージ」って何のことだか知っていますか?

 そうです。「なかみ」を包んだり、かこったりすることによって、こぼれないようにしたり、くさらないようにしたり、こわれないようにしたり、持ち運びやすくしたり、かっこよくしたり・・・「なかみ」に不思議な力をあたえる「ナニカ」。それが「パッケージ」です。

 みなさんのまわりを見わたすと、すぐに見つかります。たとえば牛乳の「パッケージ」や、お菓子の「パッケージ」。CDの「パッケージ」や化粧品の「パッケージ」もありますね。

 では、「パッケージ・デザイン」って何でしょうか?

 そうですね。そんな「なかみ」に不思議な力をあたえる「パッケージ」の「デザイン」のことです。

 「デザイン」というのは「目的を持ったかたち」のことです。また、「目的を持ったかたちを考えたり、作ったりすること」も「デザイン」です。ほかに「かたち」を作らない「デザイン」というのもありますが、ここでは「かたち」を作る「デザイン」について考えていきたいと思います。

 「パッケージ・デザイン」というのは「なかみに不思議な力をあたえるために考えられたかたち」のことを言います。「なかみに不思議な力をあたえるために、かたちを考えること」だとも言えますね。

 この、「パッケージ・デザイン」を仕事にしている人たちがいます。「パッケージ・デザイナー」といわれる人たちです。この展覧会はそんな「パッケージ・デザイナー」の人たちが集まって、それぞれ自分なりにテーマをかかげて作った「かたち」の展覧会です。

 共通の目的は「パッケージというものの意味、みりょく、そして、おもしろさをもう一度発見してみよう!」ということです。

 この世界には、漢字テストや算数のように「答え」が、ちゃんとある、ということのほかに「どうやら答えがなさそうだぞ」ということがらがいっぱいあります。「答えはあるけどひとつじゃなさそうだぞ」ということがらもいっぱいあります。
 また、テストみたいに「理由がちゃんとある」ということのほかに「なんでかわからないけれど、引きつけられる」とか「すごく好きだけど、理由ははっきりしない」というようなことがいっぱいあって世界をおもしろくしています。

 この、理由がよくわからないものたちが、わたしたちの生活をとっても楽しく、豊かにしてくれています。それはたぶん、「心」というものを持つ「人間」という生き物だけが感じることのできる不思議なお楽しみです。

 「デザイン」は、この「不思議なお楽しみ」と強くつながっています。だから、ぜひともこの展覧会を楽しんでください。ここはお勉強のへやじゃなくて、遊びのへやなのです。

 はい!お勉強はここでおしまい!ここからは、みんなで「パッケージ」と遊んで「デザイン」をおもいっきり楽しみましょう。

パッケージ小学校校長 なかじましんや

[ 参加デザイナー ] 
 赤井尚子(コーセー)
 石田清志(underline graphic) 
 石浦弘幸(サントリー)
 井上大器(ソニー) 
 大上一重(鹿目デザイン事務所 )
 小野太士(ポーラ) 
 籠谷隆(大日本印刷)
 近藤香織(資生堂)
 杉山ユキ(博報堂)
 田中健一(アンファー)
 松井孝(ポーラ)
 松田澄子(タイガー&デザイン ) 
 廣瀬賢一(ソニー)
 山﨑茂(コーセー) 
 湯本逸郎(花王 )

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